夏が来れば思い出す
子供のころ、夏休みは近くの大きめの公園で行われるラジオ体操に参加していた
ある日、公園の端の方の木の下に、背を向けてうつむいて立っている男性がいた
一緒にラジオ体操に参加していた近所のおばあさんたちが「ずっと立ってないでこっち来て一緒にやったらいいのにねえ?」なんて言っていて、何してんだろうなーと思った
終わったあと、はんこ押してくれてた保護者の人が「あの人がアブない人だといけないから」とその立ってる人の近くの出入り口は使わないようにと声かけしてきて、遠回りして帰った子もいた
その日は朝から友だちとプールに行こうと一旦家でご飯食べたあと再合流して歩いていたらワゴンタイプのパトカーとすれ違って、珍しいから目をやったら中に白衣の人が座っていた
友だちとあんな格好のお巡りさんもいるんだねーなんて言い合った
散々泳いで家に帰ったら親に明日都合が悪くてラジオ体操お休みだってーと言われて、やった!ラッキー!でも友だちに会えないなーくらいにしか考えなかった
で、一日休んだ次の日いつもの公園に行ったら「ねえ!この前の!クビツリだって!」って情報がヒソヒソ声で声でさーっと回ってきた
結局小学校卒業まで、毎年夏はその公園でラジオ体操したけどその木のところに何か怖いものがいそうでずっと怖かったな…
その時はわからなかったけど、パトカーの中の白衣の人は監察医みたいな人だったんだろうな
それと木の下の人は○○たてだったのか、首が伸びて…みたいな感じもなくて
本当に普通に下むいて立ってるだけみたいな姿だった
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