中学生の頃、クラスで目立っているグループにリーダー格のいじめっ子がいた。
彼女は自分の親兄弟がヤンキーであることを自慢にしており、何かにつけて「何かあったら私の親父と兄貴が黙ってない」と周りを脅しつけていた。
そんないじめっ子に、私は目をつけられた。
理由は彼女がいるグループ内で、無関係のクラスメイトを勝手に撮影し、ブレた写真や嫌がる表情を見て「ブサイク」「変な顔」となじって笑う悪ノリに耐えかねて私が声を荒げてしまったからだ。
その際、揉めた勢いでいじめっ子が携帯電話を落としてしまった。
携帯電話に傷がついてしまったらしく、グループの女子たちに囲まれ、リーダー格のいじめっ子にさんざん詰められた。
「慰謝料として詫びの品を寄越せ」と脅され、家に帰ってからも気が気でなかったがそのとき一緒にいたクラスメイトの家からうちの親に連絡があり、大人に事態が伝わった。
すぐに教師、いじめっ子、いじめっ子の親、うちの親、そして事態を報告してくれたクラスメイトの親も同席して話し合うことに。
私とクラスメイトはいったん外で待機することになった。
不安で仕方なかったが、案外すぐに話し合いは終わった。
なんとクラスメイトの親といじめっ子の親がかつての同級生だったのだ。
そして、クラスメイトの親いわく、いじめっ子の親は学生時代、リーダー格のヤンキーのパシリだったという。
我が子の前で見栄を張り、若い頃から自分は強いヤンキーだった、と誇張した話をしていたのだ。
それをバラされた瞬間、いじめっ子の親は急にしおらしくなったそうだ。
リーダー格のいじめっ子は、以降私やクラスメイトに何か因縁をつけてくることはなかった。
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『ねここ(年齢不明・♀)』さんからの投稿です
ありがとうございます。
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