もう30年くらい前に友人から聞いたT県某市T町での話になる
その友人が同僚の家で酒を飲んだあと、同僚からは泊って行けと言われたが その日はさっさと帰る事にして2AM頃に夜道を寮へ向かってとぼとぼ歩いていた
同僚の家からそう遠くない所にある踏切のすぐ手前には、線路に沿って小川が流れており、その上にかかる小さな橋を通りかかった所、橋に沿って右にカーブして歩くつもりが友人の意図した方向に足は動いてくれずそのまま直進を続け、ひざ下くらいの高さの背の低い欄干に間もなく到達しようとしていた
このまま止まらないと橋から川に転落してしまうと友人は慌てるものの、足は一向に止まっても進路を変えてもくれない
あと数歩で欄干から川に転落するというその寸前、暗闇の川から鳥が
「ギャーッ!」
っという大きな鳴き声を発し、その声ではっと我に返った友人はようやく立ち止まる事ができ、川への転落を免れたという。
果たしてその踏切や手前の川に過去何らかの出来事があったのだろうか
それはわからないがそれ以降、友人は歩く時には足が自身の言う事を聞いて随意に動いてくれるのか、川や池の近くでは特に気を付けて歩く様にしているとの話である。
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