あれはちょうど4ヶ月前、ちょうど夏の夜の話だ。
その日は県外に友人と遊びに出掛けていた。
その友人は性欲バケモノのAとやたらくしゃみがデカいBの2人だった。
遊びすぎて帰る時間はもう夜中の2時頃だった。
高速を飛ばしていると眠気に勝てそうになかったので、SAでコーヒーでも買うことにした。
立ち寄ったSAは山の中ということもあり、小さなトイレと自販機しかなく、建物のすぐ後ろには鬱蒼とした森が佇んでいた。
3人で用を足し、飲み物を買っていると、轟音が耳をつんざいた。
「ハックショョーーーイ!!」
Bのくしゃみだった。
俺達は死ぬほど驚かされた。
「ふざけんなよw」
とA
Bが
「ごめんごめんw」
とヘラヘラしていたその時だった
はっくしょーい はっくしょーい はっくしょーい
森の中からBそっくりの声が小さいが聞こえた。
こだましているのかと思ったが、声は小さくなるどころか次第に大きくなってくる。
おいおい、なんだこれと3人で話していると、ガサガサと何かが動き回るような音まで聞こえてきた。
そしてその音は森のあちこちから聞こえてくる。
徐々に近づいてくるその声と足音に俺たちは恐怖し、その場から動けないでいた。
「逃げよう」
Aが言った。
その瞬間、俺達は無我夢中で走り、車に飛び乗り、急発進してその場から逃げた。
逃げきった俺達は車内で少しのパニックだった。
あんなの聞いたことないぞとみんなが怯えていた。
結局Bの声の真似をする何かはなんなのか、まだ俺達の間で話題になる。
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