UMAスレに書きたかったんだが、過去倉庫に格納されてしまっていたのでここに。
一応当人からすると洒落にならないほど怖かったと思う。
親父の会社の後輩(以下Aさん)が5年ほど前に経験した話。
Aさんには幼い息子がいて、Switchのどうぶつの森にどハマりしていたそうだ。
その影響からか、ある時、息子が
「釣りに行きたい」
と言い出した。
元々釣りが趣味だったAさんは、いずれ成長した息子と親子釣りを楽しみたいと常々思っていた。
これを機に釣りの面白さをみっちり仕込んでやろうと、ある週末、住んでいる市内の山に渓流釣りに繰り出すことにした。
その日は天気はカラッと晴れてるのに他の釣り人は誰も来ておらず、周辺一帯Aさんと息子の貸切状態。
これまでゲームでしかやったことのなかった釣りにリアルで触れる息子は大喜び。
最初は竿のしなる感覚や釣り上げた魚がぴちぴち跳ねる様子にキャッキャとはしゃいでいたが、やはり小さな子供の性と言うべきか、2時間ほどすると飽きたらしく、釣りに勤しむAさんそっちのけで河原の石を積み立てたり、近くの茂みや藪の中に入って遊び始めた。
「まぁまだ小さいしそんなもんか」
と思いつつAさんは1人で釣りを楽しんでいた。
少し経った頃、息子がAさんのそばに寄ってきて、付いてきてと言わんばかりに服の裾を引っ張る。
「ヘビ、ヘビがいる!」
息子はAさんの背後、ちょうど河原と山の斜面の境目にある、木々や雑草で一段と広く深い茂みになった部分を指差した。
何気なく息子の指さす方向を見たAさんは言葉を失った。
茂みの中を何かが蠢いている。
茂みの隙間からところどころ太いロープのようなものが見えた。
だがそれはロープでは無かった。
表面に爬虫類のものとしか思えないきめ細かな鱗が見えたからである。
しかも太さがおかしい。
太めのロープどころの話ではない、小さなタイヤくらいの幅があった。
Aさんは過去に家族旅行で行った動物園で大きなニシキヘビを見たのを思い出したが、目の前の蛇は明らかにそれを上回る太さだった。
呆気に取られて視線を外さないAさんの様子に息子も怖気付いたようで、さっきまでのはしゃぎっぷりが嘘のように微動だにせず一言も発さず、ただ茂みの方を眺めていた。
川のせせらぎや鳥の鳴き声に混じって、蛇の身体に押された草がズザッ、ガサンと揺れる音がはっきり聞こえてくる。
肝を冷やしたAさんは、息子に絶対に自分から離れないように厳命し、いそいそと釣り道具を片付けると車に乗り込み帰途についた。
Aさん曰く、胴体の一部をちょっと見ただけで、頭や尻尾は見ていないが、太さから計算してヘビの全長は10mくらいありそうだったとのこと。
今では山の麓に住んでる物好きか金持ちかがこっそり買っていたペットが逃げ出して、山中で生き延びていたんじゃないかと思っているという。
この話は、少し前に親父の所属する部署で社員の家族も交えたBBQパーティがあり、そこで出会ったAさんの息子(すっかり成長して中学生)から聞いたのがきっかけ。
たまたまARKというゲームの話でウマが合い、その中で
「俺、小さい頃に〇〇山でティタノボアを見たことあるんだぜ」
と言われた。
俄然興味が湧いたが、いかんせん幼少期の記憶なので
「父さんと釣りに行った時に見た」
という程度の情報しか分からない。
そこで親父に頼んで、後日Aさんを飲みの席に誘ってより詳細な内容を聞き出した次第。
スレ汚し失礼。
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