私の家族は父、母、兄、私、妹の5人である。
生まれてから18歳で実家を出るまで、おむつ、おまる、洋式水洗トイレの順に使い、和式トイレとは縁がなかった。
便秘気味でだいたい2~5日に1回の排便で、お腹にうんこを貯めこんでいた体質だった。
幼稚園か小学校1年、ある日曜の午後だっただろうか、父親の職場へ家族で立ち寄った。
昭和50年代で今みたいにガバナンスだの機密保持だのがゆるゆるの時代だった。
おやつとしてヨーグルトを食べた。
しばらくしてお腹が痛くなったか漏れそうになったか、親にトイレに連れていかれた。
ズボン、パンツは全部脱ぎ、和式トイレの水を流すハンドルにつかまり、トイレにまたがった。
ドアが開いた状態で、横に両親と妹が見守っている。
慣れない姿勢で後ろに倒れないように、つかまりながら、下痢状のうんこを出した。
便器にいっぱいになるくらいの量であった。
「いっぱいでた」
「お腹冷やしたのかもね。」
と両親が言っていたことも覚えている。
両親と妹は忘れているだろうが、今、思い出すと少し恥ずかしい。
兄もお腹を壊し、隣の個室にいたのか、私がうんこしていた時の記憶にはない。
和式トイレの使い方は切羽詰まった状態で教わったが、その後しばらく使う機会はなかった。
しかし、今では、うんこを出すときは洋式よりも和式の方を選び、毎日1~3回うんこをするくらいに、便秘との縁は薄くなった。
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『重岡 宗太郎(年齢不明・♂)』さんからの投稿です
ありがとうございます。
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