スペック
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7年前に離婚済
元夫とは24歳の時に仕事関係の飲みの席で出会い何回か飲みに行った後にそういう関係になった。
とても人当たりが良く顔もそこそこでわたしにはもったないないぐらいの人だった。
2年の交際を経て私たちは結婚した。
今考えるとあの時からおかしかった。
私たちは都内のレストランで両家顔合わせすることになった。
でも元夫の父(以降義父)はやってこなかった。
義父は入院していると元夫から聞いていたから不思議には思わなかったが、お見舞いに行きたいといっても、元夫もどこに入院してるかわからないと言う。
結局私は義父と会うどころか写真すら見ないまま結婚し2年が経った。
周りからおしどり夫婦などといじられるくらいには普段から仲が良く軽い言い合いすらほとんどなかった。
もちろん私と義母の関係、元夫と私の両親の関係はとてもよく孫がいない分よく親孝行のようなことをしていた。
そして私にとってのdデイがやってきた。
その日は秋の終わりを感じるような肌寒い日だった。
突然元夫が義父が退院したから今度こそみんなで食事に行こうと誘ってきた。
私は突然の申し出に驚いたが初めて会う義父に少し謎の高揚感を感じていた。
食事当日、元夫が初めて顔合わせをしたレストランいい?と言うのでもちろん快諾。
その時はやっぱり2年前のとき元夫は自分の父親がいないのを気にしていたのだろうぐらいに思い元夫の運転する車でレストランに向かった。
その日はとても渋滞が激しく30分前に到着のはずがピッタリぐらいになってしまった。
ウェイターの人に名前を告げるとこちらですと案内され個室にまで案内された。
近づくにつれ話し声が聞こえる。
私たちが最後だった。
少し緊張しながらも中に入ると私は絶句した。
義父はニコッと笑っていたが私はそれどころではなく、フラッシュバックと吐き気で立っていられずその場に崩れ落ちた。
約13年前、私は中学校受験を失敗してしまったため高校から進学校に入ると言う課題を背負っていた。
夜遅くまで某大手集団塾に通い必死に勉強を続けた。
その時の精神状態は今考えると相当おかしかった。
帰りも9時ごろになることが増え、息抜きに外食をすることも増えた。
そして、ある日マックでシェイクを飲んだあと帰宅中に男性に襲われた。
路地に連れ込まれ下着に手を入れられ隠部を触られた。
私は運良く逃げ出すことができたが、それから私は男性、特に中年の男性と話すのすらダメになってしまった。
もちろん両親はこのことを知ってる。
そう。
この犯罪者こそが義父だった。
あの日のことが鮮明にフラッシュバックしてしまい、その日は食事もせず夫に連れられ家に帰った。
その後から私の人生は壊れていく。
元夫の顔に義父の面影を感じてしまい、話すことすらできなくなった。
元夫も義母に色々と問いただすと元夫が地方大学に行っている間に義父は性犯罪で捕まっていたのだった。
義母は義父のせいで結婚がダメになるとひた隠しにしていたらしい。
元夫でフラッシュバックしてしまうからには普通の夫婦生活なんてできるはずもなく。
私たちは離婚へと進んでいった。
私たちは共働きだったしどちらも半ミニマリストのような人間だったから、貯金を頑張って立派な注文住宅を買うのが二人の夢だった。
もちろん夫だけの収入でもある程度貯金できるけど、わたしも働いているから相当な金額が2年で溜まっていた(八桁)。
dデイから3日後には私は実家に避難し、離婚関係は両親主導のもと進められた。
でも、心から愛していた人だから最後は頑張って出席したりしていた。
元夫が提示した条件は、慰謝料として貯金は全て私に、元夫の車家具家電など好きなものをなんでも持っていっていい、というものだった。
私はそれを承諾、無事?離婚をした。
それから1ヶ月後私も吹っ切れはじめて、家族ともらった貯金で温泉に行くことになった。
両親は私の行きたい温泉街に行って、好きな旅館にでも泊まろうと言ってくれたので、私は元夫からもらったノートパソコンをしみじみと開き、検索をしようと検索バーをクリックした。
検索履歴を見て私はすぐに電話を手に取った。
連絡帳から消した元夫の電話番号を慣れた手つきでキーパッドで入力していく。
電話をかけた。
しかし「この電話番号は使用されていません」とむなしい機械音だけがなった。
元夫の仕事仲間の人に電話をかけた。
夜10時なのに快く電話に出てくれたが、元夫のことを聞くと辞めたと言われた。
すぐに電話を切り両親と一緒に警察署に赴いた。
結局その検索履歴富士樹海についての検索だった。
そして元夫は今も見つかっていない。
警察の人もおそらく相当奥で吊っているとのこと。
そして私は今元夫に呼ばれている。
寝ていても起きていても。
「おいで」と言う声が途切れることはない。
この書き込みも多くのフェイクを入れてはいるが知ってる人が見ればすぐにわかる内容だと思う。
あの日私が傷つけてしまった元夫への贖罪と彼の名誉のための書き込みです。
今はYouTubeなどにスレが投稿されているので多くの人の目に触れられると思い。
そろそろ私も呼びかけに応えたいと思います。
長文、連投失礼しました最後までありがとうございました。
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