十数年前になるが中学から高校の頃いくつか不思議な体験をした
1つは中学の頃
10時くらいに自室で漫画を読んでいたんだけと急に停電が起こった
蛍光灯が消えた数秒後、窓から“ザー”っていうテレビの砂嵐みたいな音が聞こえてきた
家の近くに防災無線があったから、停電のせいで壊れたのかなと思った
しばらくしても復旧しないから自室を出てリビングに向かうことにした
リビングに入ると両親がいて懐中電灯で俺を照らしている
両親と少し話をしている途中気づいたことがある
さっきから鳴りやまない防災無線の砂嵐の音が、家の窓という窓全方角から聞こえていた
防災無線は俺の部屋の窓側の方角に設置してあるから、その反対側からも同じ音量で聞こえていた
なんかおかしいなと思った数秒後に停電が終わり音も止んだ
みんな安堵してその日はそのまま眠ることにした
翌朝、部活の時間に近所に住んでいる後輩がいたから昨日の停電と防災無線の話をしたら
「昨日は停電なんてありませんでしたよ」
嘘をつくタイプの後輩じゃなかったから停電がなかったのは本当だったんだと思う
もう1は高校の頃 2011年3月11日
その日は学校をサボって自宅にいたんだが例の大地震が起こった
地震の詳細は関係ないから省くけど揺れがあった直後、父親から今すぐに高台に逃げろと電話があった
自宅は海から1Kmも離れていなかった
停電が起こる直前に津波の予想高さが8mっていうのを見ていたから、さすがにまずいと思って母親の運転する車で祖母と3人で逃げることに
山のふもとに車を停めて海の方向を眺めていた
海から山までは直線で5Kmくらいで田舎だから肉眼でも沿岸の防風林を見が見えた
しばらくすると“ドーン”という音と共に防風林の倍の高さくらいまで水しぶきが上がった
防波堤を打ち破った津波が沿岸の住宅地に流れ込んでいた
何件かの家屋が燃えているのが見える
その中の一軒の5から10m上空に巨大なミラーボールみたいなものが浮かんでいた
銀色の四角い板をつなぎ合わせたような球体でゆっくりと回っていて夕日に照らされてキラキラしていたのを覚えている
最初は電線が切れてプラズマみたいなのが光っているのかなと思ったけど、明らかに質量を持っているようにみえた
遠目にしか見ていないから目の錯覚かもしれないけど、あれが何だったのかが今でもわからない
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