山の上にある大学に通っていたころの体験談書く
当時の細かい心情とかの内容とか、他の怖い話みたいに1字1句きちんと覚えているワケがないので簡潔に書く
大学3回生で研究室に入りたての頃に対人の怖い体験をした
夏か秋くらいのころ、俺は生物をあつかう卒業研究でデータが取れずに長引いてしまい大学発の最終バスにギリギリで乗り遅れてしまった
最寄り駅に部屋を借りていてバス通学だった俺は、仕方がないからショボイ電灯しかない暗い通学路を徒歩で下ることにした
一応道路は舗装はされてはいるけど、山の中のため辺りは通行人や家はなくて俺の靴の音がめちゃくちゃ反響していた
スマホの明かりで道を照らしながらとぼとぼ下山していたら、車が一台俺と同じ方向へ走ってくる音が聞こえた
特になにも思わずに歩き続けていたら、その車が俺の横を通り過ぎて少し離れた場所へ停車した
俺はかなり怖かった
車から変な奴が出てきて襲われないか、半グレに攫われたり金を取られないかの心配で走って引き返そうかと足を止めた
クラクションをめちゃくちゃ鳴らされ、ワケのわからない怒鳴り声が響いたので俺は急いで走って引き返した
道途中で背丈の低いフェンスを見つけたのですぐさまよじ登って畑っぽい場所へ入りながら大学の敷地を目指して走りまくった
大学近くの駐車場が見えてきた
駐車場から数棟で研究室があるためそこへ逃げようと考えていたら、ちょうど駐車場に男子学生がいた
男子学生に縋り付くように助けを求めて、めちゃくちゃびっくりされたけど学生証を見せて必死に懇願してなんとか車の中に避難と運転での下山を頼むことができた
恥を捨てて必死にお願いしてよかった
別学部の知らない男子学生だったけど、今までの経緯を聞いてくれて車中で俺が落ち着くまで宥めてくれた
少し落ち着き車で送って貰うことになった
あの怖い車がいないかが心配だったので、後部座席に移り横向きになり隠れながら運転して貰った
「変な車が道端に止まっていませんか?」
的なことを聞いたが、車どころか人すらいないとのことだった
あっさり下山でき、交通車両の音や量を見聞きして一安心できた
部屋前まで運転してもらい男子学生と別れて部屋に戻って即座に寝た
翌日朝、夜に山中道路で車の死亡事故のニュースを見た
知らない男女が死んでた
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