思い出しながら書くので色々情報が抜けていますがよろしくお願いします。
私が小学四年生の頃の話です。
私の家では祖母と祖父と一緒に、年一で釣りに行くということをしてました。
毎年同じ釣り場で釣りを家族+祖父母でしてました。
その釣り場で幽霊が出るとか怪奇現象が起こるなんて話は全く聞きませんでした。
人も結構来てた記憶があるので、そこそこ釣り場としては有名なんだと思います。
小学四年生の時に行った時、晴れていたのに釣りをし始めたら雨が急に降り出して、私達子供は車の中に避難しました。
釣りの時はゲーム機やおもちゃなんかは持っていってなかったので、私以外の姉弟は車の中で親達を待ちながら寝ていました。
私は雨も降っていて姉弟達も寝ていたので、鼻歌を歌いながら窓の外を見ていたんです。
そうしたら髪の毛が異常な程長くて色白で真っ白なワンピースを着た女の人が、釣り場の上じゃない水面の上で濡れずに立っていたんです。
私はまぁまぁズレていたので、その人を見た時に「あの人あんな所にいて寒くないのかな?」と思っていました。
今考えてみれば他に気にする事があったんですけどね。
その女の人は私の方を見てたのかはわかりませんが(なんせ口元がギリギリ見えるかな?ぐらいのところまで前髪が伸びていたので)、口元が動いている事だけはわかりました。
その女の人を見てる時に母親達が釣り道具を片付けて帰ってきました。
そのまま解散ということで帰路についていたときに母親達に言いました。
「水面の上で濡れずに女の人が立っていた」という話を。
母親達は見間違えじゃないかと。
想像力が豊かだなと笑っていました。
この時、私は話し終わった後とんでもない悪寒に襲われたんです。
ですが、やはりズレていたので「クーラー効きすぎだな。めっちゃ寒ぃな」くらいにしか思っていませんでした
しばらく母親達と喋っている間に眠くなってしまってウトウトしてる時でした。
ひた…ひた…という音が外から聴こえて来たんです。
直感で私は思いました。
「あの女の人だ」と。
付いてきてしまったんだと。
どうするべきか悩みました。
母親達に言うべきかそれとも辞めるべきか。
結局は私は怖くなって言ってしまいました。
この時、言わなければ良かったと今になって想います。
母親達は私の異常な怯え様に驚いてスピードを上げて帰ってくれました。
スピードを上げてしばらくしてから、ひた…ひた…という音が聴こえなくなっていたので、居なくなった、撒いたんだと思い安心し
て寝てしまいました。家には無事に帰ってきました。寝ていた姉弟達も途中から起きて喋りながら帰ってたみたいです。家についた時には皆はしゃぎすぎて疲れきっていました。
お風呂とご飯を済ませてすぐ寝ました。
その日の夜です。
私はあの釣り場で見た女の人を夢の中で見ました。
ずっと誰かを呼んでいるようでした。
でもそれは私ではないと分かっていたので女の人に言いました。
「私ではない」と。
そうしたら女の人は泣きながら悲しそうな顔をしながら消えていきました。
次の日、起きた時に母親達に「おはよう」と言いに行った時に、母親達が小さく悲鳴を上げました。
それはそうだと思います。
だって私の…私の首には…首を締められたような跡がくっきりついていたんですから。
母親達は涙目になりながらこう言いました。
「今すぐにお祓いしに行こう」って。
私としては痛くも痒くも無かったのですが、母親達が泣きそうだったのでお祓いしに行きました。
よく分からないお祓いが終わって、たったの1日で首を締められたような跡は消えました。
今思えば不思議でした。
車の中に入った瞬間、10秒とたたず寝てしまった姉弟達。
私だけが見えていたもの。
私だけが聴こえたもの。
そしてお祓いをして帰ろうとした時、振り返って見たおじさんの顔がとても不安そうだった事。
今でも考えます。
あれは一体何なんだろうと。
なぜ私だけに視えて、聴こえていたのかと。
ただ分かるのは、少なくともあの女の人は危害を加える気は無かったということ。
少しだけ思う時があります。
あの時、私が他の姉弟達と一緒に寝ていたら…あの女の人を見ていなかったら…と。
色々考えても分からないのですぐにやめてしまいますが今でも考えます。
何回か死にかけて霊感を失った私は、もう他の幽体を見る事は無くなりました。
生きている人と死んでいる人の区別がつかないほどハッキリ見えていましたが、もう今は見えません。
ですが、ここ最近ひとつだけ分かったことがあります。
お祓いをしてくれたおじさんが不安そうな顔をしていた理由が分かりました。
大きくなってから分かりました。
わからない方が良かったかもしれません。
今でもあの女の人は私の前に現れます。
結局家までついてきてしまったんです。
お祓いをしてもどうすることもできなかったんです。
私が一人でいる時、落ち込んでたり不安な気持ちになっている時、あの女の人は見えます。
私にずっとユラユラしながら言ってきます。
「私と一緒に来ないか」と。
タラタラ長い間話してしまいましたが、これでお終いです。
拙い文章ですが読んでくださった方はありがとうございます。
この体験談は今も続いています。
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