昼過ぎくらいに電車に乗ったときのこと。
電車はそこそこ混んでて、座席は満席、立ってる人がポツリポツリいる感じだった。
ある駅で、杖を付いたおばあさんが乗車。
座ってる男子高校生二人組(AB)の近くを通ったとき、Aがスッと立ち上がって席を譲った。
おばあさんの真ん前には立たず、ドアの前に移動。
それに、連れらしいBも付いていった。
いい子だな~と眺めてたら、笑いながら大きな声でBがAをバカにし始めた。
「なにwwお前、アレがカッコイイとか思ってんの?wwキモww」
こんな調子で、
「偽善者Aを指摘できる俺カッコイイ」
みたいなBに、悪くなる周囲の空気。
あんまりにもネチネチしつこくて、何か言ってやろうと立ち上がろうとしたら、すんごく醒めた声で、Aが言い返した。
「は?俺がしたいことして何が悪いの?」
真顔で返されて、どもるB 。
B「は?意味不明なんだけど」
A「え?分かんない?だから、どうして、俺の行動にお前が文句言うの?許可がいるの?」
B「え、だって、キモくね?」
A「何がキモかったの?」
B「は?意味不明(最初に戻る)」
しばらく会話ループしてたら、中年のおっさんが、
「◯◯の兄ちゃん(Bのこと。小さい方とか、眼鏡の方とか、そんな表現)、みっともねぇぞ!」
と。
気づけば、周囲のおばさま方が、B見てヒソヒソ…。
B、顔赤くして
「わけわかんねんだけど!」
と連呼して、車両替えてった。
相手の挑発に乗らず、冷静にたしなめたAがすごいなぁっていう武勇伝。
このあと、ドア近くに立ってたAの制服のポッケに、降りるおばさま方が
「良い子にはご褒美!」
と、こぞってお菓子を詰め込んで
ってたのは、Aにしてみりゃ修羅場かしら。
ポッケパンパンにされて困った顔しながらも、恥ずかしそうにお礼いってたAがかわいかった。
そんな私も立派なBBAですね。
もしからしたらBは、Aが席を譲ったから、譲らなかった自分が周りに悪く見られると思ったかな?