仔猫が(多分)心の傷から抜毛症になり、治りつつある話を書く。
最近、うちに勝手に住み着いた猫…というより最早飼っている仔猫が
やたら自分の毛をばっさばっさと抜くようになって、あちこち物凄くハゲた。
最初は病院に連れていったけど、皮膚病では無いとの事。
でも仔猫は抜く事をやめなかった。
心配で猫が毛を抜く事について調べるうちに、どうも「ストレス」しか考えられない。
うちの家族は皆猫好きで、この子を精一杯可愛がっているつもりなのにどうして…?と悩んでいた。
色々考えるうちに、もしかしたら寂しいのかなあ?と思った。
この子は元々、近所をうろつく本物の野良猫だった。
人間を信用せず、私達を見たら常に逃げる。
そしていつも兄弟や母猫と一緒に人間を警戒していた。
ある日、兄弟と母親を全く見なくなった。
最近見ないね、可哀想だけどシンでしまったんだろうか?…と話していた数日後に、
この毛を抜く仔猫を見つけた。
我が家のホットカーペットで寝ている所を。
『居たーー!生きてたーー!でも家に勝手に入るなよ』
と無事を喜びつつ困惑する私達。
で、結局寒いしこんな子供を叩き出すのはあんまりだと、刺激しないよう猫缶だけ置いて放置していたら
3日後完全に心開いてもう家から出ないようになった。以降成り行きで飼っている。
…この経緯を思い出して、お母さんも兄弟もいきなり居なくなったトラウマがあるんじゃないか?と思った。
対策として、まず兄が母親と同じ模様の大人猫人形をネットで取り寄せ、仔猫に与えた。
そして私が安心出来る様に狭い猫の家を買ってきて、母猫人形を入れた。
そしたら仔猫は母猫人形を抱いて、猫小屋に入るようになった。
これで昼間は大丈夫。
夜は父と母が毎晩交代で仔猫を抱いて寝るようになった。
ゴロゴロ言いながら眠るそうだ。
結果、毛を抜く事は無くなり沢山のハゲも治りつつある。
これでもう寂しくないね、と安心する私達だった。
でも、幼子の心の傷は本当に大きな影響を与えるんだと衝撃も覚える。
時々本気で、猫も人間と変わりない心を持っていると思っている。
優しい飼い主さんで良かった