確か5歳か6歳の頃だったと思う。
当時は自分と両親の3人でアパートで暮らしてた。
その日は爺ちゃんの家に遊びに行ってて、夜9時過ぎぐらいに帰ってきたのをおぼえてる。
で、爺ちゃんの家から帰ってきて、俺1人で暫く絵本読んでたんだけど、母親に
「もう10時だし、次の日も幼稚園だからもう寝なさい」
って言われたんだよね。
で、寝室に行こうとしたら、母親に
「寝る前にトイレ行って歯磨きしなさい」
って言われたから、
「わかったー」
って言って、歯磨きして、トイレに入った。
で、トイレから出たら、なんか洗面所も居間も電気消されてる。
俺の父親は昔から割とそういうイタズラ(トイレ入ってる時に電気消したり、こっそり近づいて冷たいものくっ付けたり)してくる人だったから、またお父さんかって思ったけど、暗くて怖かったから少しずつ進もうとした。
でも洗面所を何歩かすすんだところで、何か黒いものが見えた。
電気も無くて真っ暗で見えないはずなのに、なんか黒いものが近づいて来るのが見えるんだ。
で、俺も父親が驚かそうと思ってるんだと思って、
「お父さん何やってんの?」
って聞いたけど、何も返事が帰ってこない。
で、よくみたら隣りにも何かいるから、
「お母さん?」
って言ったけど、やっぱり返事が無い。
2人は少しずつ近づいてきてたんだけど、目は慣れてきてたはずなのにその2人は真っ黒にしか見えない。
だから変だと思ったはずなんだけど、何故か俺は動かずに2人を見てたんだよね。
そしたらその2人がやけにでかいのに気づいた。
天井に頭着くくらいでかいんだ。
あんまり高くない天井だけど、2メートル以上はあったからかなりでかい。
で、その2人の顔を見たんだ。
多分子供だったし親しか家にいないから、なんか変でも親だと思ってたんだと思う。
でも違った。
なんて言うか表現しづらいんだけど、1人は頭がドリルみたいに尖ってた。
前は上手く伝えられ無かったからドリルって言ってたけど、今ならサイレントヒルの三角をイメージして貰えればわかりやすいかもしれない。
アレの前部分が長くなって、ドリルみたいに螺旋模様?がついた感じ。
もう1人はバランスボール?をそのまま乗っけましたっていうような巨大な頭。
両方共、顔とかは無かった。
もしくは真っ黒だから見えなかったのかも。
2人とも頭から足まで真っ黒だったから。
それで、その2人は俺の目の前まで近付いて来て、こっちに手を伸ばし始めた。
俺は親だと思ってたのが訳分からないものだった怖さで動けなくて、
「あ…ああ…」
みたいな、悟飯が味方がやられた時に出す声みたいなの出してた。
で、その変なやつの手が頭にポンと乗せられた瞬間に、
「わ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!」
って藤原竜也みたいな声あげて走って逃げた。
寝室のドアは閉められてたんだけど、ドアをあけたら普通に電気ついてて親がこっち見てる。
父親がニヤニヤしながら
「暗いの怖かったか?」
とか聞いてきたんだけど、俺はそれどころじゃなかったから、
「変なの!ドリル!ドリルが触った!あと頭!でかい頭!」
とか、とにかく親に話そうとしたけど上手く言えなかったから、とにかく変なやつがいることを伝えようと思って、親を引っ張って連れてって見せようとしたんだけど、親が電気付けて
「ほら何もいないよ」
って言われて終わりだった。
さっきまでいたでかい黒いのがどこにもいない。
電気消してもらっても同じでいない。
本当にいたって言ったんだけど、はいはいって感じで信じて貰えなかった。
その後、そういう話でよくある何か悪いことが起こったみたいな事は特になかった。
暫く夜トイレに一人で行けなかったことと、そのせいでおねしょしたくらいかな。
長文なのにろくにオチもない話で申し訳ない。
でも自分の中では死ぬほど怖かったし、今でも忘れられないくらい記憶に残る体験だった。
宇宙人❓