各国を旅していた時の話。
とある国の奥地。
普通では行っては行けない場所、寄れない場所。
降りてから少しばかり歩くと村がある。
村と言ってもかなり原始的な村だ。
小高い崖に横穴を掘り柵を設け住居にしている。
これだけ言えば分かる人には分かるだろう。
そこに数日間滞在していた時、文明の機器を餌に仲良くなった髭長から聞いた話。
色々と面白い話を聞かせてもらったが、特に興味深い話をひとつ。
崖の内部構造はビルのように1階2階とあり、各層に部屋が数部屋あるが地下もある。
地下の装飾した一室、そこの床下の木製扉を開けると更に下に地底へと続いているというのだ。
どこまで続いているかは詳細不明。
昔そこに入り込んだ者がいたが、数日経っても戻って来ず死んだものとされている。
他の村民が2人探しに行った事があるが、内部はかなり険しく死体らしきものはなかった。
途中で道が途切れたところで暗闇に光を向けるが何も見えないので、デカイ石を落としてみると遥か下で着水した音が聞こえる。
その後、何かが近づいてくる音と共に、こちらに迫るくらいの巨大な音がして、怖くなり命からがら戻って穴を埋めたという。
実際に行って木製の扉開けて見せてもらうと、確かに埋め固められていた。
嘘かどうかはわからないがとても印象深かった話。
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