トラウマになった話の一つ。
今考えれば、あの頃から俺は何かに取り憑かれてたのでは無いかと思う。
小学生の時、俺は虫を捕まえる事にハマっていた。
しかし、捕まえるだけでは無く、捕まえた虫の大半は虐殺してた。
トンボの羽根を両側から引きちぎったり、蝶の羽根をハサミで切って、小石と一緒にテープで巻いて川に沈めたり。
1番多かったのが、バッタ等の虫をカマキリの口に無理やり押し付けて食い殺させる事。
当時の俺にとってこれは娯楽の一環だった。
そんなある日、おかしな事が起こった。
学校に行く支度をして家を出ると、そこにはバラバラになった虫の死骸が大量に転がっていた。
気持ち悪かったから全て拾い上げ(当時虫の死骸を素手で触る事に抵抗がなかった)川に全部捨てた。
それ以降同じ事は無かったが、数日後の夜にそれは起こった。
真夜中にふと目が覚め(親が寝付くのが12時過ぎだから、恐らくそれより後)ふと目を開いた。
すると頭上に何か黒い塊が見えた。
暗いのでよく見えなかったが、俺はそれを見た瞬間ヤバいものだと思った。(本能で悟ったんだと思う)
隣で寝てる親を起こそうかと思ったが、声は出ない体は動かない。
所謂金縛りって奴にかかっていた。
気が付いた時にはそれは俺の顔の目の前まで迫って、俺の顔を覗き込むような形になっていた。
それは体の無い生首のような人の顔で、目や口には虫の死骸がぎっしり詰まっていたね。
それから記憶がない。
気が付いたら朝になっていた。
以来虫は殺してないし、トラウマになって仰向けで寝ることができなくなった。
後日談とかは無い。
あまり怖くなかったらスマソ。
ただ俺にとっては洒落にならないほど怖かった。
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