これは、本当に僕が体験した話です、嘘偽りなく書き込みます。
出来事は僕が小学6年の頃に起きました。
僕の母親は霊感が非常に強く、仕事先でも霊体験をしたり、なんてことのない場所でもここはダメと忠告してくるほど、感の強い人でした。
僕はあるド田舎に住んでいて、移動も船で、島と島を行き来するようなところです。
僕が小学4年生のとき、それまで住んでいた借家から、別の地区の借家に移ることになり、引越しをしました。
もともと母はその家に行くことを反対していたらしく、でも自営業で収入の安定しない時期だった父は引越しを決めました。
僕はその家の床の間がとにかく嫌いで、とくになにがあったわけでもないけどとにかく本能的に避けていました。
そしてそれは母親も同じでした。
その家では、度々奇妙なことが起こりました。
階段、廊下、そして外でも。
僕は6年生に上がる二年間に数え切れないほどの霊体験と言えるものをしました。
母も妙なものに憑かれて、夜中に「燃える燃える、熱い!!」と泣き叫びながら悶えたりと、とにかく恐怖体験は多くありました。
そして耐えかねた小学6年生のころ、隣の島へ家を買い、そこへ引越すこととなりました。
しかし、引越しの話が着々と進んでいる時期に、隣の家のおばぁちゃんが亡くなりました。
心不全だったらしいです。
そして引越しの日にちが決まり、それに向けて準備をしていた頃、反対側の隣のおばぁちゃんが亡くなりました。
この方も心不全でした。
そして引越しの当日、僕はその床の間で恐ろしい体験をしました。
一度も踏み入ったことのない床の間でしたが、その日は大きな荷物を外に出せる場所が床の間の大きな窓しかなく、仕方なく床の間に引越しの物を置いて、そこから外へ出すという形になりました。
僕はとにかく気持ちが悪く、ずっと外にいました。
しかしちょっとした用でとうとうそこに入ることになり、床の間で作業をしていました。
すると、なぜだか吸い寄せられるように、床の間のある一角が気になり、僕はそこをじっと見つめていました。それはタンスと壁との、ほんの10センチもない隙間でした。
するとその隙間に、黒いモヤがかかった白い何かが見えました。
大きさは手のひらほどで、でも本来ならその隙間には入らないサイズというほどギチギチなものでした。
それは目でした。
普通の人間のサイズではない、もっと大きな目玉が2つ、僕を見開いていました。
僕は動けなくなり、叫ぶこともできず、ただその何かに睨まれていました。
すると母が来て、早く外に出なさい!と言われ、僕はそこで意識が戻り外に駆け出しました。
後になりとてつもない恐怖が襲ってきましたが、母が心配だったので外から様子を伺うと、母はなにやらボソボソと(おそらくお経です、毎日読んでいました)そのなにかに向けて唱えていました。
すると母は強張った表情で外に出てきて、父に早くここをでたいから急ごうと話してました。
父は霊感だのに全く興味が無く、無神経ですが、さすがになにか異常を感じたらしく、母の訴えに頷くだけでした。
そしてその日のうちに引越しを済ませ、僕たちは新しい家に住みました。
そこはとても居心地の良い家で、僕の実家となりました。
引越しの後日聞いた話によると、僕たちが引越した夕方に、うちの真後ろの1人暮らしのおじいさんが、心不全で亡くなったそうです。
この、立て続けに起きた心不全による死亡は、まるでかつての我が家を取り囲むように起きました。
まるで、我々家族を取り囲むように、ここにいろと言わんばかりに起きたそれは、今思い出しても気味が悪いです。
母親はその何かの正体をおおよそ知っていると思いますが、未だに教えてはくれません。
–END–
『TK(年齢21歳・♂)』さんからの投稿です。
ありがとうございます。
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