若くて金がない昔、『沈め屋』をやって安い物件を渡り歩いていました。
沈め屋というのは、自殺・他殺・自然死が出た部屋に一定期間住み、通常の物件に戻すという仕事(?)です。
当時は、確か1年以上誰かが住むと、次の借主に死者が出たことを告知しなくても良い、という法律だか何だかがあったと記憶しています。
家賃は無料、もしくは非常識に安い値段で、時には薄謝さえいただけたので、かなり助かっていました。
沈め屋になる時は、『霊感がないことを証明するテスト』があります。
不動産屋によってやり方は違うのですが、たいていは、その部屋に2~3週間置いた缶ジュースなどを飲ませられます。
霊感が強い人は、生臭いとか血の味がするとか言って飲めないらしいのですが、幸い私は鈍感な生まれつきで、いつもおいしくいただいていました。
その鈍感な私でも、ギブアップ寸前まで悩まされた物件がいくつかございます。
若い方々のお話に割り込むことが許されるなら、今度書いてみますので、御流覧ください。
是非聞かせてください