この時期になると思い出す話。
自分の武勇でもないし長文失礼。
僕の居た高校では、夏休みに「生徒の自主性を云々」といった名目で全員強制参加の川原一泊キャンプ行事がありました。
それはクラスを担任の采配で4班に分け、夕食(カレー)を作れ、と命じて川原で各班ごとにテントを張らせ
「じゃ、後はおまい等好きにやれ」
と教師は近隣のホテルへ。
という現代では考えられないアバウトさ。
で、教師が去った後に、クラスのリーダー格のチャラ男1が全員を集め宣言。
「俺わぁこの班分けにぃナットクいってねーからw」
と勝手に班を再構成。
その結果
1班:チャラ男1とその手下&取り巻きギャル’s
2、3班:普通の人々
4班:僕を含んだキモオタ&ハブられ連中
といった見事なスクールカースト構成に。
「ちょwwww4班終わってなくねwww」「うわwwキモww臭ぇんですけどww」等の嘲笑の声を1班から浴びせられる中
夕食の準備開始。
で、ここからがネタっぽいけど本当の話。
僕:息子のオタっぷりを心配した両親によって、小・中とカブ&ボーイスカウトに強制入隊。おかげで飯盒で飯を炊くなど造作も無い。その合間を使って食える山菜をゲット。
B:僕の友人にして釣り&ミリオタ。「そっちは任した。俺は魚採ってくる」と上流に消えて小一時間後即席の釣竿で川魚十数匹を採って来たピザデブのBは、正直掘られても良いかもwと思ったほど輝いていた。
C子:同じく4班の1人。父子家庭&兄弟多数ということで「ちょww貧乏キメェwwつか風呂入ってる?臭いくねww」とギャル’sにバカにされてる彼女だが、その日は長女スキルを最大限に発揮し、残りの4班メンバーの尻を叩きつつカレー&味噌汁を完成。ついでに山菜の素揚げ&サラダと、余った材料でデザートも作る。
そして他の班が飯も炊けてない中、僕らの班だけがカレー、味噌汁、焼き川魚、山菜の素揚げ&サラダ、デザートの揚げ菓子というメニューで夕食。
予定以上の豪華な夕食に盛り上がる僕等の班に、2・3班の連中が
「・・・悪いけど、俺らにも飯の作り方教えてくれない?」
と声をかけてきた。
その結果、3つの班が合同しての飯作り&夕食会と大いに盛り上がったのだがふと気が付くと、1班のチャラ男共がいつの間にか紛れ込んで食事。
しかも他の班が各々仕事をした結果の食事会なのに何もしない1班共が一番デカい面して飯食ってる。
流石にキレそうになった僕が、チャラ男1に詰めよろうとした時1班一行の足元に盛大に水がブチ撒き散られた。
出元を見ると、怒りで真っ赤な顔したC子が空のバケツ持って、足元に水を満載した2つのバケツを置いて立っていた。
「ちょ・・・テメェ・・なにすんだよ!」
とキレるチャラ男1に
「うるさい!黙れ!」
と一括。
続けて
「お前らふざけんな!散々あたし等バカにしてたくせに、何勝手にあたし等の作ったご飯食べてんだよ!チャラ男1!お前が今食ってる山菜は僕男君が採って来たんだぞ!チャラ男2・3!お前が今食ってるカレーは散々臭いとかバカした、あたしが作ったんだぞ!それとギャル1,2!お前らが食った魚は、お前らがキモいとかバカにしたB君が釣ってきてくれたんだぞ!ふざけんなバカヤロー!食いたきゃあたしらに謝れ!散々バカにしてたくせに図々しい!ウチの一番下の弟でもご飯くらい炊けるのに、何も出来ない役立たずのくせに!食いたかきゃ「何も出来ない俺らにご飯を恵んで下さい」って頭下げろ!それが出来ないなら、お前らに何も食べさせない!ここのあるご飯に全部水ぶっかかて台無しにしたやる!」
と水の入ったバケツを構えて大声で叫んだ。
「・・・は?バカじゃねーのコイツw 何ムキになってのw」
とチャラ男1が周囲に同意を求めるもC子の主張に同意&その迫力に圧倒された1班以外全員の圧力に屈し
「マヂ付き合えきれねー」
と捨て台詞を残し、1班一行退散。
それと同時に自然と全員からC子に拍手が。
するとC子がその場で泣き崩れた。
とっさに一番近くに居た僕が抱きしめて慰めた。
その時不謹慎ながら
「オウフww女子の身体柔らかいでゴザルww」
とか思ったのは内緒。
その後1班は空腹に耐え切れず、夜中に市内へ向け逃走&遭難というオチまでつけてくれました。
で、あれから十数年、今の嫁がC子だったりする。
まさかばっち&一人っ子だった僕が義理とはいえ、5名の弟&妹が出来るとは思いませんでした。
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