俺は小学生の頃ジャンケンでグーしか出さなかった。
みんなに
「なんで?」
と不思議な顔をされたがグーしか出さなかった。
もうずっとグー、ひたすらグーだった。
しまいにジャンケン馬鹿とまで言われたが、それでもチョキやパーには浮気しなかった。
そんなある日、給食でプリンが余った。
プリンと言えば小学生の憧れのデザート。
欲しくない奴などいるハズも無く、当然公平に勝負という事になった、ジャンケンで。
皆俺の方を見てニヤニヤしている、そしてガリ勉の学級委員長が合図をかける。
「最初はグー!ジャンケン ポン!」
その時俺は初めて封印されしパーを使った。
なぜチョキじゃないの…