自分には生まれた時から一緒な猫(笹♂)が居るんだが、この猫が化け猫(猫又)?っぽい。
生まれた時から一緒ってのは、俺が生まれたのと一緒の月に生まれた猫だからなんだけど、(だから俺と同い年)
うちの母親はオカルトに凝っていて、俺に何かあったときの身代わりにと探してきた猫らしい。
今考えると猫にはたまったもんじゃない話だが、現在では身代わりなんてとんでもないってぐらい、明らかに一人息子の俺より可愛がられてる。
んで、不思議体験ってのはこの笹に纏わる話で、オチから言えば、この笹が何か喋れるっぽい。
初めて笹が喋れるって分かったのは、俺が幼稚園のとき。
その時俺は幼稚園が大嫌いで(マザコンだったから)、母親の居る家をどうしても出たくなかった。
んで、いつものように駄々こねて、その日は押し入れに隠れてバスをやりすごそうとしたんだが、一人じゃ怖かったので(俺はヘタレ)笹も連れていった。
んで、いつの間にかうとうとしてたら、近くでいきなり「起きろ」って声がして、母親かと思って押し入れ出ようとして、はっとした。
それはまず、母親はそんな言葉遣いしないし、階下からは母親が台所で洗い物してる音が聞こえきたからだ。
それに声が男だった。
野太い訳じゃなかったけど、男だと思った。
だが上記でも述べた通り俺は一人っ子だし、父親はもう仕事に行ってるはずだから、この声は有り得ない。
んで、暫く呆気にとられてたら、いつの間にか足元にいた笹が俺を見上げて、「早く行け」って言った。
口は動いてなかった。
でも笹と目があってたし、絶対笹だった。
二回目は俺が中学んとき。
夏休み真っ只中で、明日は友達と海に行くって大はしゃぎしてた。
んで、
「俺ばっか楽しい思いして悪いなー!どれ、笹も水浴させてやろう!」
とか言いながら、笹を水ためた洗面器にいれてやろうと蛇口捻ったとき、
「余計なお世話」
って聞こえた。
驚いて振り向いたら、笹の後ろ姿が見えた。
流石に幼稚園のときとは違うし、今絶対笹喋った!って思って、すぐに親に「今笹が~」って言ったが、はしゃぎすぎて変なこと言ってるみたいに勘違いされた。
でも、暑いからいつもリビング(常に冷房ついてた)に居た笹が、俺がそんなこと言った後に居なくなって、夕飯まで帰ってこなかったから間違いない。
三回目は最近で、俺がオカ板見て笹が喋ったの思い出して、親にその話してたとき、笹が俺見て笑ってた。
顔ってか雰囲気?笹が笑ってるって分かった。
妄想とかじゃないと思う。
これだけみると、笹が嫌な猫みたいだけど、その他では普通の猫と変わらない。
喋った?後にもちょっとしたら、いつもみたいに「なー」っていいながら膝にのって来たりしたし。
オチは全然無いんだけど、まあ、憎まれ口叩く可愛い猫だと思うことにする。
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