歩行者専用アーケード内を車が横切る形の十字路でのこと。
車が通る方には一時停止の標識があり停止ラインも引いてある。
オレが買い物袋を下げ歩きながらその十字路に差し掛かったとき左から車が来た。
当然止まるものと思っていたらその車がノーブレーキで突っ込んできた。
慌てて避けて体はなんとかぶつからずに済んだが買い物袋はまともにヒット。
車は急ブレーキというには程遠いところでブレーキを踏み止まった。
50才位のオバサンが降りてきたので文句の一つでも言おうかと思ったらそれより早く
「どこ見て歩ってんのヨ! まだ新車なのヨ! 車傷ついたんじゃないの?」
といきなりまくし立てられた。
その剣幕にしばし唖然としていたが、オバハンが車をチェックしているのを見た途端オレの中のプチDQN魂が「GO!」を出した。
オバサンの言うことを一切無視し、持っていた買い物袋をボンネットの上に置き中から割れた卵パック、つぶれたイチゴ、凹んだ紙パック牛乳などを丁寧に解かりやすく並べてから低い声で
「この卵パックは脳みそ、イチゴは内臓、紙パック牛乳は足かな? 人間じゃぁ無くてよかったよなぁオバサン後ろ見てみなよ、あのラインはF1のスタートラインか? あの三角の標識はアクセルONか?それとも今まで一度も見たこと無い標識なのかよ?」
と言ってやった。
周りにはギャラリーが増え始め
「危なかったな」
「車止まんなかったよね」
などと言いだしたのを聞いて、オバサンはやっと自分が不利なことに気づいたみたい。
オレは買い物した時の三千円ほどのレシートを出し
「ハイ請求書、もう一回買い物に行く手間賃はおまけしとくから」
と言ったら顔を真っ赤にさせながら無言で五千円札を出しそのまま立ち去ろうとしたので
「差額は意地でも誤らないとぞ言う意思表示なのか?」
と言ってやった。
するとやっと
「すみませんでした」
と蚊の鳴くような声で目を合わせることなく謝った。
オレはお釣を卵の汁とイチゴの汁とが混ざった上にキッチリと置いて
「お釣確認してくださいね」
と言い残しその場を去った。
もう一度買い物しながらやっぱりオレってDQNだなとつくづく思った。
よくやった!
いつかそのオバサン事故るな~
これに懲りて安全運転してくれてることを祈ろうぜ…(^^;