俺には妹がいる。
昔はしつこいと思うくらい俺についてまわった。
中学に入った辺りからだんだん冷たくなってきて、俺が話し掛けても冷めた反応。
そしてある日のこと。
その日は俺の誕生日。
朝飯を食べていると、まだ早いのに妹が行ってきます、と玄関にむかった。
玄関までついていって
「俺、今日誕生日なんだけど」
って言ったらへえ、と冷たい反応。
さすがに落ち込んだ。
その夜のこと。
トイレにいこうと部屋を出ると、妹の部屋の戸が開いている。
風呂のようでしばらく帰ってくる様子はない。
悪いとは思いつつ、部屋に入る。
机の上には日記帳。
いけないとはわかっていたが、好奇心に負けて開いた。
そこには、その日の日付でこう書かれていた。
『今日はお兄ちゃんの誕生日。お母さんに言って、今日のお兄ちゃんのお弁当は私が作ることに。お兄ちゃんは何にも気が付かずに食べたみたい。 大成功?なのかな。ハッピーバースデー!お兄ちゃん』
俺は泣いた。
美しい兄妹愛が地獄で認められて早くも兄妹揃って幹部獄吏候補です
あーあ、鬱陶しい!去れ!
何を言っても無駄だよ…
構っちゃ敗けだよ?
ほっていてやんなよ!
あんな表現しか出来ない哀れな奴なんだからさ