親が仕事(おおざっぱに言うとサービス業)の都合で、よく山の中にあるお宅にお邪魔するんだけど、親づてに面白い話をたくさん聞く。
山の中で一人暮らししてる、客のばあちゃんから親が聞いた話をひとつ。
そのばあちゃんちって、近所でその家高い位置に家がないのね。
周りは棚田だらけで、ばあちゃんちから坂を下っていかないと、他に民家がないの。
家の裏手は獣道になってて、飼ってるんだか居着いてるんだかよくわからん老齢の白猫がいつもそこから散歩にいくらしい。
親はこの猫を「神様のお使い」って言ってて、 そんなおうちで起こった不可解な事件。
ある朝ばあちゃんが家のそとにある厠へ用を足しにいくと、そこには見たこともないようなそれは立派な大便がこんもりと鎮座していたそうだ。
ばあちゃん仰天、いままでこんなことはなかったし、近所の人だったとしても、なぜ坂を登って我が家まで?なぜに流さない?
どうして紙を使わない?
このデカさはなんだ、本当に人間か?
いろいろ疑問に思いながらも、流して掃除したんだと。
数日後からおかしなことがおこるようになった。
家中の靴という靴が、片方だけない。どこを探しても、ない。
仕方ないから新しく買ってきても、次の日には片方なくなる。
件の猫かと思ったが、飼い始めてから今までそんな悪戯したことなんかなかったのに、なぜ?
一番不思議なのは、なくなっているのは下履きだけで、上履きはなくなってないんだと。
タイミングよく出向いた親、ばあちゃんに相談されたので
「きっと厠を借りた神様が、無礼のお詫びに警告してくれてるんですよ。怪我するから外歩くなよって。」
と返したそうな。
ばあちゃんこれに納得、しばらく外出を控えてたってさ。
んで外出できねぇからその週の買い物(車でつれてってもらう)は行かなかったんだって。
その日交通事故があったかどうか、私は知らんのだけどね。
しかし結局下履きがなけりゃ厠もいけねぇっつーんでしばらく上履きを下履きとして使ってたんだとw
特にオチもないけど、山の物の怪さんの考えるこたわからんねw
と親は笑ってた。
黙祷
文才もないのに、無理に口語調で書くと読みにくいと思う。
読みにくいのは読みにくいが不思議なことも有るもんだな