小学生の時のお話。
いつもつるんでる悪ガキ5人組で探検ごっこをしようという事になった。
近所に割と大きめの川があり、そこの堤防が遊歩道のようになっている場所があるのだが、少し外れたところに排水溝らしきトンネルを発見した。
マンホールのような鉄の蓋がしてあったがマンホールほど重くは無く、子供にも開けられた。
直径3mほどの縦穴が4mほどの深さまであり、梯子で底まで降りるとそこから直径1mほどの狭い横穴がまっすぐ続いている。
狭い横穴の50m間隔くらいで広めの縦穴が開いていて、その上部に蓋があるという構造だった。
中のほうまで入ると隣の奴の顔が見えないくらい真っ暗の状態。
はるか向こうに光の点があり(おそらく縦穴の上の蓋が開いている)、とりあえずそこまで行こうという事になった。
横穴が狭いので縦一列で行く事になるのだが、当然先頭が怖い。
なので縦穴ごとにジャンケンをして負けた奴が先頭になることにした。
(縦穴部分は蓋の隙間から少しだけ光が差していたのでなんとか見れた。)
何回か縦穴で休憩と交代を繰り返し、グループで一番のビビリ君が先頭になる事になった。
僕達はビビリ君をさんざん怖がらせて笑っていた。
そのころには結構な距離を進んでいたのだが、光の点は一向に大きくならず、実は僕も他の奴らも怖くなっていたのだ。
それを紛らわす為にビビリ君をいじっていた。
その証拠に、
「俺らここから一生出れなかったりしてな。」
というA君の一言に全員が沈黙した。
そろそろ次の縦穴に着く。
「次俺が先頭だったら嫌だな。」
などと考えていると、突然先頭のビビリ君が絶叫した。
ビビリ君「ギャアアアァァアァァア!!!」
俺「な、な、何?何?何?何!?」
ビビリ君「・・・ひ、人がいる!」
全員「・・・・・・ふぎゃあぁぁああああああああ!!!!」
もはや全員がパニック状態。
狭い横穴をわれ先にと猛ダッシュ。
妄想の中ではビビリ君の見た怪人(?)が刃物を手に追いかけてくるイメージが出来上がっている。
すり傷とタンコブだらけになりながら最初入った縦穴から何とか脱出。
落ち着いたところでビビリ君に事情を聞くと、縦穴のところの壁にひとがもたれて座っており笑っていたというのだ。
なにかの見間違いでは?と聞いてもビビリ君は確かにいた、と主張。
それでは確かめてみようということになったが、もう一度トンネルに入る勇気は無く、地上から蓋を開けて確かめる事にした。
幸い、先頭になった順番で何個目の縦穴の蓋かということは推理できた。
ドキドキしながら蓋を開ける僕達が目にしたものは!!
ダ ッ チ ワ イ フ (・∀・)デシタ
疑ってゴメンなビビリ君。
たしかに笑ってたよ。
なんであんな所に捨ててあったのかは謎だが。
その後、南極2号は僕達をビビらせた罰としてプロレス技の制裁を受け川に流されました。
でもよく考えるとあれは使用済みだよなあ。
バッチィ
タンメン
まだ子供過ぎて人形を再利用するだけの精力は無かったか