サラリーマン・薄汚れたおじさん・キレイなお姉さんが座っていた。
この3人はそれぞれ10cmほど間を空けて座っていたと思う。
しばらく乗っていると、お姉さんが明らかに不快そうな顔。
見ると、寝ていると思われたおっさんがいつの間にかお姉さんに密着している。
当然お姉さんは少し右に体をずらすんだけど、その度におっさんはジリジリと体を寄せて行く。
しかもおっさんの足とお姉さんの足の間に手を挟んでて掌はお姉さん側に密着。
サラリーマンとおっさんの間は、もう幼児一人くらいなら座れそう。
その様子を見て腹が立ったけど、おっさんの行為が「痴漢」とまでは言えず、注意してキレられても怖い。
そこで私はお姉さんに
「すいません、このかばん重くって。置かせてもらえませんか?」
と言っておっさんとお姉さんの間に持っていたかばんをドスっとねじこんでやった。
おっさんは驚いた様子で、一瞬目を開けて私を見たけどすぐに少しサラリーマン側に寄って狸寝入りを続けた。
お姉さんは私に向かって小さく手を合わせ、口の動きだけで「ありがとう」と言ってくれた。
降りる時も
「ホンマにありがとうなー」
と言って笑ってくれた。
一緒にいた友達には
「あんたすごいわ」
となぜか大笑いされた。
ナイス!