新宿の営業所に勤務してたときに、UFOキャッチャーが好きでしょっちゅう行ってたのよ。
その日も大漁でそろそろ引き上げようかと思ったら、ストラップの台に台湾人の若者が5人ぐらい集まってワイワイやってた。
交代で一生懸命取ろうとしてて、みんな結構つぎ込んでるんだけどどうしても取れない女の子がいて、(´・ω・`)ショボーンってなって、
取れた連中もつられてみんなで暗~い雰囲気になって、もう諦めようみたいな感じになってしまった。
これじゃあせっかく取れた連中も気まずくて携帯に付けられない。
なんつーかね、もう見てらんなかった。
ここで俺が登場しないと俺の人生いつデビューするんだと、いずくんぞこんな特技を人様のお役に立てる機会が二度とこようかと。
おもむろに割って入ると、そのうちの一人にちょっとこれ持ってろってな感じに自分が取ったぬいぐるみを押し付けて、操作パネルの前に立った。
いきなりなので
「え?なになに?」
ってな感じであっけにとられていたが、俺はお構いなく100円を投入。
慎重に操作して、女の子が取りたがってたストラップの真上にアームを動かした。
すると
「おおーー!」
ってなって、アームが下がり始めるとにわかに
「がんばれ!がんばれ!」(だと思う)って感じに盛り上がってきて、中国語が飛び交うなか、再び初期位置に戻ってきたアームにはしっかりとそのストラップがつかまれていた。
次の瞬間、ストラップがポトリと取り出し口に落ちると、拍手が巻き起こった。
取り出し口からストラップを取り出した俺は、おもむろに女の子の手を取り(女の子ビクってした(笑))、それを握らせ、
「はいプレゼント」
って言うと、みんな
「うぉぉぉ!」
ってなり、 ヒューヒューって口笛吹く奴もいて女の子もキャーキャー言いながら
「しぇーしぇー!」
って連呼して少し騒がしくなった。
それで他の客が
「何事だ!?」
みたいに一斉にこっち見たので恥ずかしくなり、 預けたぬいぐるみを奪うように取るとさっさと店を出てきた。
あ、いや、それだけでオチは特になんだけど・・・。
-劇終-
俺もナルトのフィギュア頑張って取ろうとしていた外国人に感謝されたことある。二年ぐらいたって偶然会った時も向こうは覚えていて声かけられたが、くだりを話し出して あ〜〜!!ってなった。
ヒーロー
被ってるヤツを分けたりするとスゴく喜ぶよね