ほんの数年前、高校3年の時。
当時自転車で駅まで行き、電車で通ってた。
小学校時代は100人程度の小さな小学校だったから、小学校で2つ下の学年の奴も全部顔を覚えていた。
そいつ(以下A)が駅で自転車泥棒をしている所を発見し、注意した所無視して逃走。
それからも何度も行っている素振りが見られたので、いい加減腹が立っていたところで俺の自転車が盗まれた。
Aの家の側の空き地で俺の自転車が見つかったため、Aだろうと確信。
悔しさと妙な正義感で執着心を燃やした俺は、次の日から放課後いつも降りる駅で待ち伏せをしてAの降りる電車の少し前に証拠のためにビデオカメラで駐輪場の自転車を撮影し、一週間と少しした所で、同じ事をしようとしてるAを発見。
すぐにその場で話を付けておいた免許を持っている先輩に電話で頼み尾行。
奴は前に俺の自転車の放置されていた場所へ移動して、乗り捨てるAの姿もちゃんと撮影することに成功した。
もう一度Aが乗ってきた自転車が駐輪場で盗まれた物、かつAの持ち物でないことを証明するために駐輪場で持ち主を探し、それがAの物でない裏を取ることにも成功した。
その夜、Aの家に乗り込んで親を呼び出し、両親、兄弟、祖父母まで全員揃っている所で証拠のビデオをお茶の間で流して悪事を暴露してやった。
泣き出す親と祖父母。Aに軽蔑の視線を向けるAの兄弟。
当のAは真っ白な顔で涙を堪えてごめん、ごめんと言い続けるだけ。
俺の中では達成感と自転車を盗まれた恨みを晴らせた喜びで一杯だった。
それ以来Aには会ってもいないが、自転車ドロにそれ以降会わなかったからそれでよかった。
今ではあんなに必至になってやることは出来ないと思うが、あんなにスッとしたのは今までの人生でそうあった事ではなかったなぁ。
武勇伝と言うほどの話じゃなくてスマン
盗癖はなかなか治らないらしいな