高校の頃の話。
実家は小高い丘の頂上みたいなところにあって、学校に行くときにはその坂を自転車で下って通っていた。
いつもかなりなスピードを出していた。
ボロボロだった私の自転車は、後ブレーキのワイヤーが切れたので前ブレーキだけで使っていた。
いつものように坂をけっこうなスピードで下っていると向こうから車がやってきた
強めに前ブレーキをかけたとたんにワイヤーが切れてしまった。
加速し続ける自転車、迫ってくる車、足ブレーキなんかききもしないスピード。
なんとか車はすりぬけたが、自転車はそのまま道をそれて道路脇の民家の庭に飛び込んでいった。
お金持ちの家で立派な日本庭園がある。
見事な枯れ山水の日本庭園を疾走する自転車。
最後はガレージに飛び込んでガレージのトタンの壁に激突して止まった。
ほとんど怪我がなかったのは庭を走っているときにポンプの部品だの縄だのいろいろ引っかけたから勢いが殺されたからだったと思う。
なんだか香港映画の1シーンのようでもあるが死ぬかと思った。
無事で良かったが 突っ込まれた家の人に叱られなかったかね