数年前、営業マンだった私は地下鉄で客先へ向かっていました。
そのときにガムを噛んでいたのですが、何かの拍子にガムを噛んだ甘い唾液が気管に絡まってしまいました。
「ゲホゲホ」と息を吐き出すセキをした後、今度は息を吸い込めなくなってしまいました。
廻りの乗客もこちらを注目しています。
私は席に座ったまま顔を隠すように下を向きます。
でも息は止まったままです。
なんとか少しづつ息を吸おうとすると、「グーッ」という音とともに少しだけ息が吸えます。
この音にビビッたのか、隣に座っているOLはあからさまに私を避けるように反対側に体を寄せます。
何分息が止まったままだったのか分かりませんが、そのうちやっと息を吸うことができるようになりました。
ムチャクチャ苦しくて死ぬかと思った。
で?
その手の理由で死ぬのは嫌だよな