今から15年程前の話です。
彼女とH県K市の遊園地に1泊2日で遊びに行くことになりました。
当時は遠出をしても現地の近くで宿を探して泊まることが多く、その時も近くまで行ってから宿を探しました。
すると、ちょうど近くに国民宿舎があり行ってみることにしました。
なかなか綺麗な外見でした。
中に入ってみても綺麗で、『いいところを見つけたな』なんて言いながらチェックインを済ませ、部屋まで案内してもらうことになりました。
2階に上がり廊下を従業員の方に続いて歩いていましたが、しばらくすると5段ぐらいの小さな階段を降りました。
そこから先は雰囲気がガラッと変わりました。
さっきまでは綺麗で明るい色の壁で窓もあり明るい雰囲気で部屋番号も『○○号室』と数字だったのが急に暗い色の壁になり、なんだか古くてボロく何故か部屋には『ゆり・さくら・あじさい』と花の名前が付いていて暗い雰囲気になってしまいました。
僕達が案内されたのは旧館でした。
でも部屋は普通の和室で、ちょっと古いテレビに金庫にちょっと古い冷蔵庫。そして古いエアコン。
今頃はコードレスのリモコンですが、古いやつなので本体からコードが伸びてリモコンと繋がっており壁に備え付けのタイプです。
いちいちそこまで行き操作しなければいけません。
夕食を済ませ風呂にも入り寝ることにしました。
彼女が奥側のエアコンの下の辺で僕が廊下側の冷蔵庫の近くで寝ることに。
テレビは1時間のおやすみタイマーをつけていました。
彼女はすぐ寝てしまいましたが、僕は疲れているはずなのに、なかなか眠れません。
そしてタイマーの時間になりテレビも切れてしまいました。
すると急に不気味な雰囲気になり冷蔵庫のコンプレッサーの音も気になり全然寝れません。
そんな状態で何分たったころでしょうか
寝ている彼女が『ああ…そっかぁ暑いからねぇ…』
〔寝言?〕と思ったのですが彼女の方を見て思わず『え?』と返してしまいました。
すると彼女が『えっ!?』と驚いた様子でこっちを見ました。
『ああ…白い人みたいなのが見えたからクーラーをつけに行ってるのかと思った』と言い残しスヤスヤと寝てしまいました。
もう自分の心臓の音がきこえそうなくらい怖くなりますます眠れなくなってしまいました。
この出来事が衝撃的で次の日に行った遊園地のことはいっさい覚えていません。
彼女に聞いたのですが夢ではなく確実に人みたいなのを見たそうです。
でも全然ビビってなく笑いながら話していました。
彼女はいったい何を見たのでしょう。
『荒井長助(年齢34歳・♂)』さんからの投稿です。
ありがとうございます。
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