最近の趣味といえば、いや、趣味とはいえないけど夜中自転車にのって近所を散歩することがマイブームである。
僕が今住んでるところは結構田舎で、夜中人や車が出てるところはあまり見かけない。
だから安心して気軽に散歩が出来る。
以前まではただ単に夜の風景を見ながら自転車を漕いでいただけだったが、近頃自転車に乗りながら変なことをすることが多くなった。
夜中滅多に人が通らないので、かめはめ波を打つ真似をしたり、両手離しでラジオ体操の真似をしたりして遊んで(?)いる。
さっきそれが災いして警察に職務質問を受けた。
職質される前、僕は蝶を頭の中で描きながら両手をなびかせて自転車を漕いでいた。
ちょうちょ~、ちょうちょ~と鼻歌を歌いながら。
そのまま本当にお花畑へ行ってしまいそうな危険な様子を、前方に待機していたパトカーの中の人は僕をじーっと見ていた。
それに僕は気付いていたが、まあ何にも言われないだろとあまり気に留めず、パトカーの前を蝶のように通りすがると、突然パトカーから「ビーーーッ!!!!」と世の終わりを告げるような恐ろしい音がなった。
それまでお花畑ワールドでのんびりと蝶になって浮遊していた僕はその音に狼狽し、羽を引きちぎられたみたいに安定感を失った。
幸いなことにあまりスピードを出していなかったので、そのままパタン…と行き倒れのように自転車と共に倒れた。
パトカーから警官が4人ほどバラバラと降りて僕のところへ駆けつけた。
倒れたまま僕はその警官達を見て驚き、何事か!といわんばかりの顔で警官達を睨み付けた。
警官達もまた何事か!と言わんばかりの顔で僕を見ていた。
しかし物騒な警官達は自転車と僕をゆっくり起こさせ、大丈夫?と親切に尋ねてくれた。
おぉ、優しいポリスマン。世の中捨てたもんじゃないな(涙)、と感動していると一人の冷たそうな警官が
「ちょっと今から聞きたいことあるけどいいかな」
事務的な口調で職務質問を始めた。
「あのね、さっき両手を離してヒラヒラしてたでしょ。何してたの?」
困った。何ていえばいいんだろう。
ちょうちょの真似をしていました、とか言ったら完全なる電波な人と思われるし…。
どういえばいいんだろう。。。考えてもわかんかったので、僕はなんとか誤魔化そうと適当な言葉を言い続けた。
「えと、あの、えと、その、それが、その、えと、ははは、はは、は、ヒラヒラは、へへ、へ」
「まあ理由はどうでもいいけどね、ああいう運転の仕方は危ないから止めなさいね」
「は、はい」
「それから、最近盗難が多いから、ちょっと協力させてね」
それから15分ぐらい4人に徹底的に職務質問されて、とんでもない辱めにあってしまった。
まるで精神を輪姦された気分で帰宅し、今こうして書いている。
恥ずかしかった。。
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