先輩から聞いた話
その日は暇でまだ12時だってのに客が一人しかいなかったそうだ。
その一人だけ居た常連の親父も財布が空になったらしくトイレに入って、一声叫んで(負けた客が壁殴ったり叫んだりは良くある)帰ったらしい。
客もいなくなったんで「掃除でもしよう」かと思ってふと床をみると点々と赤い染みがついてる。
何気なくだどって行くとトイレの洗面台に…
血まみれの指が転がってる。
慌て社長に電話をし、程なくして社長が来ると平気な顔をして一言
「指忘れるなんて忘れっぽいヤツもいるな」と社長はヒョイと指を摘んでゴミ箱に捨てたそうだ。
後日談
どうやらその客は大分負けがこんでいたらしく、保険目当てだったらしい。
一週間ぐらいするとシレっとした顔で「ビックリしたか?」と言いながら遊びに来たそうだ。
…今もその親父はちょくちょく遊び来ていて、減った指からバルタンのおっちゃんと言うあだ名がついている。
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