旅行で訪れた地方都市のローカル線で見かけた光景。
昼間、ガラガラの車内で俺と数人の客と黒人2人。旅行客らしくちょっと疲れた表情で座席に浅く腰掛けてた。
むっつりな男が前の座席の女子大生のパンツを盗み見る様な…と言えば伝わるだろうか、おまえそれ逆にしんどいだろと突っ込みたくなるような、そんなだらしない座り方。
旅の恥は掻き捨てと言う概念は海外にもあるんだろうかと思案していると、電車が駅で停まる。
すると白髪頭に山高帽を被り着物を着こなした年の頃なら70から80ほどだろうか、しかし見事なまでに背筋がピンと伸びた老紳士が黒人達の前の座席に座った。
すると黒人、さっきまでのだらし無さはどこへやら。
鬼軍曹を前にした新兵の如き速度で姿勢を正しだした。
しばらく横目でチラチラ観察していると彼らの会話の一部が聞き取れた。
「……ニンジャマスター」
「オオゥ…」
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