もう卒業してしまった先輩達について書きます。
俺はスポーツ推薦で高校に入学しました。俺の入った高校は強豪校でインターハイ 国体の常連校だった。
練習はもちろん地獄のようにしんどかったけどもっとしんどかったのは上下関係でした。
部の決まりが厳しくて、先輩の前では俺ではなく絶対に僕。
先輩の前では携帯を出してはいけない。
もちろん先輩が帰るまで帰ってはいけない。
遠征にいけば一年は5分以内に食事を終わらせ、先輩や先生やコーチのおかわりやお茶の世話。
夜は洗濯 マッサージ 買い出し。買い出しにいってももちろん自分の分なんて買ってる余裕はない。
さらに付き人制度があり、一年は2、3年生の誰かの付き人になり、日頃からありとあらゆるお世話をしなくてはいけなかった。
2年生の先輩は優しかったけど3年生の先輩はすっごい怖かった。
俺が付き人になったのは3年生の中でも一番怖い人でした。
どじな僕はずっと怒られてました。
本当に怖くて嫌で仕方なかったです。
先輩達が帰ったあとよく一年生全員で先輩の悪口を言ってました。
それが唯一の楽しみだったのかもしれません。
いつも練習は8時ぐらいに終わるのですが先輩達はいつも僕たちを部室に帰らせて体育館に残ってました。
部室に帰ってくるのは10時とかです。
僕たち一年はそれに一番腹立ってました。
そんなある日いつものように部室で先輩を待っていたのですが、テスト前だったしどうしてもはやく帰りたくて先に帰らせてくれないか体育館に頼みにいきました。
体育館のドアを開けて僕たちは驚きました。
いつも遅くまで遊んでいたとばっかり思っていたのですが、なんとみんなまだ練習していたのです。
僕たちがびっくりしていると3年生の一番怖い先輩が近寄ってきてこう言いました。
「お前らはまだ入りたてで中学生と変わらん。俺らが練習始めたら気使ってお前らも練習入るやろ。だからいつも部室で待たせてた。2部の練習入るのはこのチームでやっていけるだけの精神力と体力ができてからでええから部室帰っとけ。」
僕たちは部室に帰り今までのことを深く反省しました。
気分悪くなったふりして順番にトイレにいってサボる計画をたてたり、頭まで筋肉のアホな先輩ばっかりと言ったり。
本当に反省しました。
今思えば先輩とご飯食べに行ったときは自分のお金を使ったことがありません。
遠征で洗濯から帰ってきてホテルの部屋にいつの間にか入ってたジュースを親からの差し入れを誰かがいれたんだと思って飲んでた。
まさかと思ってコーチに聞いたけどやっぱりそうでした。
まさか誰一人として先輩が買ってくれてたなんて思ってもいなかった。
2年生の先輩にも聞いてみたら、いつも3年生の先輩は怖いけど影では〇〇がちょっと疲れ気味だからご飯でも連れて行ったるかとか俺らは期待してない奴には怒らない。などといつも言っていると言われました。
それからは先輩を尊敬してがむしゃらに頑張りました。
それから一年がたち、僕たちは2年生になりました。
来年は3年生です。
あんなかっこいい先輩達にはほど遠いレベルですが僕たちが三年生になったら同じようなことを一年にしてあげようと思います。
『みのる(年齢17歳・♂)』さんからの投稿です。
ありがとうございます。
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