職場の後輩から聞いた話しです。
彼、前の職場では、毎日一人で残業、残業で帰りがAM1~2時というのもザラだったそうです。
その日もいつも通りビルの1階のお店を閉めた後も、事務処理に追われ・・・気づけば夜中の1時過ぎ。
帰る前にはいったん11階にある事務所へ寄って、それからまた1階へ戻り帰路へつく、という毎日の流れよろしく彼は書類片手にエレベーターへ向かいました。
ちなみにそこは俗に言う「出る」と噂されていたビルで、特に10階がヤバいという話しだったそうです。
しかも夜中の12時も過ぎれば、そのビルに残ってるのは彼一人。守衛さんなんかも裏口のドアがオートロックなのをいいことにもう帰ってしまっているんですね。
ただ彼は霊感とは無縁の存在、今までな~んにも怖い目にはあってはいなかったそうです。
その日までは・・・・
彼はエレベーターに乗り11階へ到着、書類をしまいカギをかけて再びエレベーターに戻りました。
1Fの利用階数ボタンを押し、「今日も疲れたなぁ」とほっと一息ついたその時!
『・・・チーン・・・・』なんと10階で勝手にエレベーターが止まったそうです。
ドアが開きます。
と、その先には真っ暗なフロア―が広がっているだけでまぁ誰が立っていたという話しではなかったんですが、彼は閉ボタンを押す余裕もなく、恐怖に引き攣った顔で壁に後ろ手に張り付いたままドアが閉まるまでの数秒間を過ごしたそうです。
その後、エレベーターは無事1階まで下り、彼は逃げるようにして帰ったとのこと。
不思議なのはその例の10階っていうのはテナントもいっさい入っておらずエレベーターの利用階数ボタンの10Fを押してもランプすら点かないようになっていたんだそうです。
後輩がそこを辞めるまで、後にも先にもそれが、ただの一回切りの体験だったそうですが。
コメントを残す