19の時、彼との結婚を大反対されて、駆け落ち同然で家を出ました。
孫の顔も見せない音信不通のまま5年がたち、今年の春先に母から父が死んだと連絡が。
5年ぶりの父はすでに小さな箱の中でした。
親不孝したなぁ、と思っている所に、母がワインを持って来ました。
「これ、お父さんがお前が生まれた時に買ったんだってさ。お父さんの友達が、ワインセラーに預かってたんだって。お前が成人したら一緒に飲むのが夢だったんだって。」
それは、私が生まれた年のワインでした。
父の入った小さな箱と、差し向かいで飲みました。気がつくと私は
「ごめんね、ごめんね」
と、繰り返しながら号泣していました。
今もこれ書きながら、涙が止まりません。
ごめんね、お父さん。
コメントを残す