高校1年の時の話。我が家は3人家族です。ある日家に帰ったら、母親がいませんでした。
父親も仕事で帰って来なかったので、一人で晩飯を食い、翌朝はいつものように自分で弁当を作って、学校に出かけました。
その日遅く帰ると、やはり母親はいなかった。
次の日もいませんでしたが、学際の準備で疲れていた事もあって、父親と特に話すこともしませんでした。翌日も母は家にいませんでした。
ついに父親が痺れを切らして、聞いてきました。
「お前、お母さんがいないのをおかしいと思わないのか?!」
…自分は母が消えた理由もなんとなくわかっていました。
母はいわゆるキチです。記憶にないけれど、自分が小さい頃にも何度か、数日間失踪したことがあったらしいです。
だが今回は、1週間経っても帰ってこない。疾走前には、相当精神状態が不安定なようでした。
自分は父親にこう答えました。
「うん、お母さん消えたの知ってるよ」
-このまま一生帰ってくるな、消えてしまえ!というのが正直な気持ちでした。鬼畜だと思うでしょうね。父親は黙ってました。
数日して、母は帰ってきました。
あまりに支離滅裂な話をされましたが、省きます。
それから数年は3人で暮らしていましたが、母はまた消えて、音信不通になりました。
自分は住む場所を変え、これで関わらなくて済むと思いました。
一昨年の年末です。
チャイムが鳴ったので、集金かと思って、ドアの覗き穴から覗くと、母が立ってたのです。
一体どこで何をしてたんでしょうか…
母を可哀想だと思う事もあったけれど、実際に目にすると、恐怖しか感じませんでした。
なぜ突然現れたんだ?本当に腰が抜けました。
意味不明の事をわめき、ドアを叩き続けるので、風呂場に隠れてましたが、1時間ほどで消えました。
これで終わり。母はあれ以来来ません。あれは人間だと思うんですけど…
でも霊でも人間でも、例え葬式でも会いたくない母なのでした。
憎い他人ならまだしも、血が繋がってるのが複雑な心境です…
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