亮介の頭の上には?が沢山出ていたのでそれを解決させるために本人にやらせてみることにした。
やってみると本人は結構驚いていたが、同時に先ほどの「呪い」という言葉に過剰に反応してしまっていた。
「これってほんとに呪われるの?」
心持ち青ざめた顔をした亮介に俺は苦笑しながら否定した。
そこでちょっとした悪戯心で下一桁の番号を変えてダイアルしてみたくなった。
もしかしたら、似たような番号があるかもしれない。
「ちょっと番号変えてみようぜ。似たような事起きる番号あるかも知れないし。」
亮介は怖がりな方なので嫌がっていたが、おれは躊躇せずに下一桁の番号を変えてダイアルしてみた。
すると、やはり同じように1コール目で相手が出た。
おれは内心やった!と思っていたが速攻でそんな気分は吹っ飛んでしまった。
「ゴォォォォォォー」
得体の知れない叫び声のような音。
何か動物が吠えているような生々しい質感…。
背筋に寒い物が走り、俺は投げるように受話器を置いた。
ガチャン!!
…と、電話が鳴り出したではないか!
心臓の鼓動が早くなる
「一緒に受話器の音を聞こう、どんな音するかな」
震えるような声で云った俺に亮介がうなずく
「もしもし?」
呟くような声はほとんどうち消された
「みぃーーーつぅーーーけぇーーーたぁーーーぞぉ!!!」
つんざくような太い哮り…そして哄笑。
真っ白になった俺達は凍り付き、哄笑あふれる受話器を取り落とした。
震える手で白いレバーを下ろし電話を切った…。
誕生日は一転して最悪の日になった。その後、一切変事は起こらなかったが、電話恐怖症になったのは云うまでもない… 。
–END–
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