高校を卒業してすぐに就職をした。
始めは仕事を覚える為に一生懸命働いた。
販売業だったので土日祝日は特に忙しい。
朝の5時~夜の12時なんてよくあった。
俺の上司はただ一人。
そして俺が居てパートさん達でがんばった。
どんなに忙しくてもパートさんは働かせる時間が決まってるから、俺は上司と二人だけで次の日の用意などを12時位までやる。
仕事を初めてから二年がたち労働と賃金に不満が出てきた。
辞めようと思うけどなかなか言えない俺。
ある日上司から忙しくても夜の9時には帰ろう。と言い出した。
俺はそれでも働きすぎだが嬉しくてしかたなかった。
それからは9時には帰り家でゆっくりする事も増えた。
夜の1時位にコンビニに煙草を買いに出掛けた。
自分の店の前を通ると光がついている。
俺は消し忘れたかな?と思い店の方に行った。
上司が一人で次の日の用意をしている。
俺は上司に何してるんですか?と聞いた。
そしたら上司は
「お前はまだ20歳だもんな。仕事じゃなくて遊びたいだろ。気づいてやれなくてごめんなと。」
上司は俺が辞めようとしてた事を気づいてたみたいだ。
俺は号泣した。こんなにも思っていてくれたとわ。
それから数年後の今。
小さいながらも上司は八百屋を始めた。
そして部下は俺。
俺は尊敬できる上司の店で頑張っている。
キャベツや大根を売ってる上司は輝いて見える。
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