頑固で、古くて、厳しい父。
そんな父を疎ましく思い、避けて過ごした長い長い日々。
父の余命を宣告されてから、一緒に過ごした半年。
父の隣にいるだけで、なんて心が落ち着くんだろう。
父の隣にいるだけで、やさしい気持ちに包まれている気がした。
痛みや苦しみを一言も言わず、父は昏睡に陥る前、その姿を写真に残させた。
父からの最後の教訓。
ふと、今言わなければいけないと思い、昏睡状態の父に
「産んでくれて、育ててくれてありがとう」と言った。
直後、父は静かに目を閉じ旅立った。
父が亡くなってからわかった。
こんなにもお父さん子だった事を。
厳しかったのは、子供達を愛してくれてたからなんだね。
父を理解し過ごした日々が、あまりにも短く悔いる。
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