高校3年の時、母親が入院してしばらく父親の2人きりの生活となった。
亭主関白な父だが、母がいないとほんと何も出来なくて家の中は荒れ放題だった。
もちろん食事も外食か買ってきた惣菜ばかり。ふと、「早く母さんの手料理が食べたい」と独り言のつもりで言ったのだが、それを気にしたのか次の日は父がカレーを作っていた。
ルーが完全に溶けておらず、固まりも入っていたが、すごく美味しかった。
美味しそうに食べる姿を見ながら、「母さん早く帰ってくるといいな」と普段は 絶対言わないような事を話した父の顔が忘れられない。
あの時の事は何故か鮮明に覚えてて、悲しい出来事じゃないけど切なくなる。
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