2001年4月11日の夕方、奥多摩の御前山避難小屋に到着しました。先客が一人ラジオを大きな音でかけながら寝ていました。
すでに暗くなってから(6時半ごろ)の到着でした。
私は挨拶をしながら入っていきましたが、相手からはまったく返事がありませんでした。
寝ているわけでもないようなのに、少々不気味に感じましたが、このごろの中高年登山者は挨拶をいっさいしない人もときどきいるので、まあ、そんなもんかなと思っていました。
その後もそのオッサンは、ラジオを大きな音でかけつづけていました。
9時ごろになって音を小さくはしましたが、それでも歌の歌詞もアナウンサーの会話もはっきり聞こえる音量でした。
(イヤホンに切り替えたようですが、イヤホンでも大きな音を出せばはっきり聞こるし、かなり迷惑です)
結局、深夜までラジオは鳴りつづけました。
翌朝もオッサンはメシの準備をしながら、ラジオを鳴らしつづけました。
出発の準備がだいたい終わったオッサンは、テラスに出て、今度はラジオの音をスピーカーからまた大きな音で鳴らし始めました。
私はまだ寝たかったので、ラジオの音を控えてくれないか?と言いました。
すると、「オマエのところまではラジオ、聞こえないだろう?なんだ、このヤロウ」といきなりキレはじめました。
私は「あの、私の寝ているところでも聞こえるんですよ。と言いました。
オッサンは「イヤホン使ってただろが、ええ?」といいました。
私は「イヤホンでも音は漏れます。夜も夜通しラジオの会話や歌が聞こえたんですよ」といいました。
オッサンは「このヤロウ、挨拶もしないくせにバカヤロー」とどなりました。
(私は挨拶は二回ほどしているんですが。)
そして、「オマエ、殺してやろうか? といって、いきなりナイフをとりだし、振り回した」
私は急いで、小屋に逃げ込み、ガラス戸を閉めましたが、オッサンはナイフを振り回しながら、戸をドンドンたたきました。
逃げ切れないと思い、とにかく何回も土下座し、やっとのことで事なきを得ましたが、まったく、生きた心地がしませんでした。
当日、御前山避難小屋の利用者名簿には「大沼文男と犬、茨城、54歳」という書き込みしかありませんでした。あとの利用者は私だけだし、オッサンは犬を連れていました。
利用者名簿を見返すと、過去にも何度か「大沼文男と犬、茨城、54歳」という書き込みがありましたので、こいつに間違いありません。
身長は165cmくらい、「アホの坂田」にちょっと似ているが、目つきはするどい。アルミフレームのついた背負子タイプのザック、マジック止めの運動靴。「埼玉吉田」と書いた、農協の帽子です。犬は中型の白い日本犬でした。
こんな、危険な人間が山に入っているなんて、とてもショックです。しばらく山に登れなくなりそうなくらい、衝撃を受けました。
とりあえず、奥多摩駅前の交番に届けました。東京都山岳連盟や雑誌、パソコン通信等にも知らせたいと思います。
皆さんも、くれぐれもご注意ください。そしてこのような異常者を山から追放するために努力しましょう。
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