私が中学生の頃、登下校に使っていた竹林を通る近道がありました。
少し薄暗くて少し肌寒い細く狭い小道です。
ある日その道を歩いて学校に向かっていた時、
私はふいに人の気配を感じて後ろを振り向きました。
そこにはやけに丈の短い赤い浴衣を着たおかっぱの女の子がいて、
私の何メートルか後ろを走って横切って行きました。
浴衣と同じ真っ赤な絞りの帯をしめていたのが印象的でした。
私は女の子が走って行った場所を見に行ってみましたが、もうそこに
女の子の姿はありませんでした。3,4才の子だったので私は
「あんな小さい子なのに親はそばにいないのかな・・・?」
と思いましたが、たいして気にもとめず私はそのまま学校に向かいま
した。
学校に着いて友人にこの事を話しました。
女の子の浴衣がとても印象的だったので近くでお祭りでもあるの?と
友人に尋ねました。
すると友人は、
「浴衣着てたって・・・今、2月だよ・・・・?」
3年程前の出来事でした。
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