私が小学校2年生位の頃、近所においしいたいやき屋があった。
おばあちゃんはそこのたいやきが大好きだったけど、少し糖尿病の気があるからと、たまーにしか食べなかった。
その年のおばあちゃんの誕生日に、
「今日くらいならいいだろう」
と思って学校の帰りにとってあったお小遣いを握りしめてそのたいやき屋に行った。
おばあちゃんよろこんでくれるかなーとうきうきしながら焼き立てのたいやきを抱えて、家に帰った。
そしたら、既にそこにはたいやきを食べているおばあちゃんと弟が。
同じ事を考えた母親が弟と一緒にたいやきを買いに行ったらしい。
私は先を越された悲しさと、私が買った分までおばあちゃんが食べちゃったらおばあちゃんが病気になっちゃうーとか一瞬に色々考えてうわーんと泣き出してしまった。
それを見たおばあちゃんが私が手にたいやきを持ってるのを見て理解してくて
「○ちゃんの分も食べるよ」
と笑顔で頭を撫でてくれたけど今でもたいやきを見るとこの事を思い出してなんだか切ない。
トウメン
婆ちゃん孫のために命懸けの鯛焼き爆食