彼と私は、よく電車を利用してました。
私たちの乗る駅は、始発なので比較的空いてたのですが、都心に近づくと、だんだん混むというのがいつものパターンでした。
私の彼は、目の前に、お年よりや、疲れた人をみると必ず席を譲ってました。
ときには、譲った人に、怒られたりもしました。
ですから、彼は席を譲るときは、黙って席を立ってました。
時には、彼が、席を譲ったおばあちゃんに、
「若いのに優しいね。ありがとう。」
っていわれてそのあと、少し話をしました。
おばあちゃんの話は、孫がなかなかきてくれなくって・・・っていうほんとうにささやかな話で、私たちはすぐに忘れていました。
ある日彼は、足を怪我しました。
ぜんぜんたいした怪我ではなかったけれど、ギブスして、松葉杖をついてました。
彼はなんだか恥ずかしいなぁって、照れてました。
病院の帰りに、いつもの電車にのったのですが、席は空いてませんでした。
すぐに、近くの若者が席をすっと立って譲ってくれました。
そのときです。
「私が席を譲るから、あんな座りなさい。」
っと、それは、いぜん席をゆずった、おばあちゃんでした。
彼は、ぼーっと立ってたんだけど。
「こんな形で、逢えてうれしいよ。さぁ座りなさい。」
ってもう、彼はなんだか、勝手に感動しちゃって座りながら泣いてました。
もう、ほんとかっこわるかった。
以上、感動して泣いた話です。
妹が子供の顔を覚えていれば事故の被害者写真から関係が有るか無いか調べられるがな
で いつも席譲ってた彼氏は何処とんでった?