高校生の時の話。
部活やってて、毎日帰りが6時くらいだった。
季節は秋で、その時間帯になると外は薄暗くなっていた。
いつも自転車で通る通学路に柿の木があった。結構大きい木だった。
そこにいつも半そでの白いシャツを着た男が立っていた。
すごく背の高い男で、枝に届きそうなくらいだった。
同じ部活のやつも何人もその男を目撃していて、
「すごい背の高い人だな」
って噂になってた。
ところがある日、変な事に気がついた友人がいた。
そこは民家なんだけど、塀が俺たちの腰の高さまであって、そのすぐ向こうに柿の木がある。
つまり足が異様に長いのだ。
何かの台に乗ってるのかとも思った。
ところが変な噂が流れた。
それは「俺たちの高校が夏休みの間、浪人中の受験生がノイローゼになって、例の柿の木の下で首をつって自殺した」という内容の噂だった。
それからというもの、俺は柿の木をさけて家に帰るようになったが、おもしろ半分に、見に行くやつもいた。
やっぱり男は柿の木のすぐ下にいるらしい。
季節が段々晩秋になっていくにもかかわらず、相変わらず半そでを着ているらしい。
べたな話でスマソ。
でも実話。
高校はとっくに卒業してしまったので今どうなっているかは分からないけど、首を吊ったのもほんとらしい。
首吊りとか見たくはないわな