私が小学6年生の夏休みのこと、 私の友人と5歳下の弟と3人でプールに行った。
そのとき、浮き輪が1つしかなかったので弟と私はむりやりその1つの浮き輪に入った。
穴のサイズは私たちのウエストにジャストフィットし、 しばらくは漂って遊んでいた。
が、何かの拍子でひっくり返ってしまい、2人のかっこはまるで シンクロナイズドスイミング。
なんせ、ジャストフィットしているもんだから いくらもがけど抜けやしない。
頭の中に幼い日の記憶が走馬燈のようによみがえってきた頃、 少し離れて泳いでいた友人が、
「ふざけてんのかと思った」
と言いながら助けてくれた。
死ぬかと思った。
何気ない日常に潜む死の罠