私は昔からどういう訳か転びやすい。普段から足元が疎かなのか、大抵は注意して歩いてるつもりだけど、ちょっと考え事とかすると良く蹴躓く。
高校の頃、階段を上ってる時、段に足を乗せたと思ったのに乗ってなくて、バランス崩して後ろに倒れそうになった。
「ああ、またやっちまったー」
とか変に冷静に考えてたら、
「おい、伊藤ー」
「あいよ」
という会話が耳に飛び込んできて、次の瞬間痛くない衝撃が来た。
どうも誰かが受け止めてくれた様で、振り返ると細身の男子が私を受け止め、その細身の男子を大柄な男子が支えてた。
靴と刺繍の色から先輩の様だった。
その後、落として散乱した荷物を拾ってくれて、
「気をつけなよ」
とだけ言って行ってしまった。
テンパって
「すいませんすいません」
の連呼だったけど、あの咄嗟の状況でそれぞれの立ち位置でよく連携取れたなあと感謝しきりだった。
というのを新年早々駅のホームで躓いて思い出した。
そして差し出される手を見て、つくづく私は周りの人に助けられてるなあと実感した。
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