もう15年以上も前の実話。
その日、俺の妹は彼氏とケンカしてそいつの家を飛び出した。
実家が近づいてから「そういえば、親とケンカして家出してたんだった・・・」と思い出し、おまけに酒も飲んで運転していたので親にバレるとまたケンカになる、と思い閉まってるラーメン屋の駐車場で酔いを醒まそうとしたらしい。
そして少し眠ってしまったらしく、ふと目を覚ますと自分の車がぐちゃぐちゃに壊れている。
助手席では血だらけの人間がうめき声をあげている。
「うー うー・・・」
夜中に妹が泣きじゃくりながらタクシーで帰ってきてそんな話を聞かされ、「酔っ払いのアホ話だな」とかるく流し、翌朝妹の車を取りにいった。
案の定、彼女の軽自動車は無傷だった。
乗り込んでから、昨夜言ったことを思い出した。
「嘘と思うなら、助手席のシートの下を見てよ!」
割れたガラスの破片が1コ。
パニックになりながらよく調べると、シートの隙間に幾つもの、どう見てもフロントガラスとしか思えない破片が数個・・・。
どうやら事故車をつかまされたらしい。
中古車屋に行ったがシラを切られた。
妹が半泣きになって叫んだ「助手席は私より年下でデニムのスカートの女の子!」が今も忘れられない・・・。
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