自分が厨房の頃の話です。
通っていた塾の近くに地元では有名な幽霊屋敷がありました。
そこは実際に人が何人か無くなっていて「出る」というもっぱらの噂でした。
かなり大きめの”お屋敷”っていうのがお似合いの古い作り
しかし、3階建ての若干お城っぽい作りの建物でした。
そしてここ数年(十数年か?)誰も住んでいないとの事でした。
ある日、自分を含め悪友ども5名でその屋敷に「侵入」を計画しました。
塀を乗り越え一階の勝手口のドアを破壊し中へ。
広いリビングになんと噴水まで備え付けられてました。
「う~ん、とりあえずあんまり怖くないなぁ」なんて友達とじゃれながら各階すべてを探索、
たいしたことないな~なんて言いながら3階にいき持っていったカップ麺(ガスも来てたし、水も使えました)を食べたりタバコをすったりと、すっかりとくつろいでいました。
ちょうどその時でしょうか。人の話し声?のようなものが聞こえてきました。
「ザワザワザワザワ」
それは聞こえてきました。悪友共も聞こえていました
「な、なんだろうな?」
「しっしらねぇよ」
「おいおい」
なんて言ってたら、どんどん人の声が増えてきました。
「?」
「なんかヤバくねーかココ、、、」
「たしかにヤベーな。。。」
耳をすますとその声は家の外から聞こえてくるものでした。
「なんだ、外の声だよ大丈夫だよ、アハハハ」
なにげに自分は窓に近づき窓の下を覗き込みました。
「!!!!!!」自分は声がでませんでした。
「おい、どーしたん?」と友人が来て窓の下を覗き込みました。
「。。。。。。おい、これマジでやべぇ」
全員が窓際に集結しました、そしてそこでみんなが目にしたものは生まれて初めての恐怖でした。
自分たちが見たのは20台~30台の黒塗りの車、
30人~40人は居ると思われる、どう見てもカタギでは無い方々。
特攻服に木刀をもつ若い衆、携帯を片手に談笑するスーツ姿の方々。
家の周りをぐるりと取り囲まれてました。
どうやら、ここはヤクザの持ち物でこの建物の向かい側が持ち主の家だったらしく、懐中電灯の明かりなどで侵入が発覚したモヨリ。
はっきり言って自分たち、「死」を覚悟しました。
出るに出られない状況でもう全員半泣き状態。
そして、どれくらいの時間が経過したのかわからなくなった頃一階のドアが開く音、そして数人の足音。
「俺たち、終わったな、どどどどうする?」などと話してました
当然泣きながら。
足音はどんどん近づいてきました、そして俺たちの居る部屋の前までやってきました。
「ガチャ」ドアが開き懐中電灯を浴びせられました。
「ゴルァァァァ!!お前ら何してるんだぁぁぁ!!!」
(恥ずかしい話ですけど、自分はこの時ちょっぴり漏らしました。)
そこには5名のお巡りさんが立っていました。
そして自分たちは補導され、無事に?親を呼ばれ、帰宅しました。
本当に、本当に怖かったです。
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